■地震予測のしくみ 地震解析ラボの地震予測のしくみをご紹介します。 まず、電磁気観測網のデータを利用します。 電磁気観測網のデータには次の3種類があります。 ①VLF/LF送信局電波 弊社が独自開発した観測器を全国9か所に設置。日本全域の電離層を常時、観測しています。地震の発生前には、擾乱という異常が生じます。すると、VLF/LF電波に伝搬異常が生じるため、この異常を検知・解析しています。 ②ULF電磁放射 地震の発生前には、地下で微細破壊が起こり、様々な電波が発生します。その中のULF電磁放射をモニタリングし、地震の前兆を検出します。 ③GPS 地震の発生前には、電離圏の電子が異常変化します。この電離圏異常をGPS衛星電波を用いてモニタリングし、地震の前兆を検出します。 ULF電磁放射とGPSは、千葉大学との産学連携で解析を行っています。 続いて、地震計のデータを利用します。 国立研究開発法人防災科学技術研究所が設置した2種類の地震計データを常時、観察しています。 ①高感度地震観測網(Hi-net) 全国約800か所に地震計が設置されています。そのうち100か所が一般公開されています。 ②広帯域地震観測網(F-net) 全国73か所に地震計が設置されています。 電磁気観測網のデータ、地震計のデータに異常を観測した場合、地震解析ラボが保有している20年分の地震前兆データと照らし合わせます。 さらに気象情報などとも照合し、データからノイズを除去します。 これらは地震解析ラボ独自のノウハウです。 地震解析ラボの予測情報は「地震学」「電磁気学」「火山学」「気象学」「数理統計学」「工学」「社会学」など、多くの学問を横断的にとらえて、生成しています。 地震予測を評価する国際プロジェクト「CSEP」(シーセップ)の評価法を使用しています。